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1-1 温度記録計 | 1-2 冬の温度 | 1-3 夏の温度 | 1-4 別のタイプ |
1−1 温度記録計
栽培場所の温度が記録出来ると便利です。
市販されている製品もありますが、私は自作してみました。
1−1は今回製作した記録計です。
4点の温度を記録でき、記録件数は最大4000件、記録間隔は1/50秒〜10分です。
仮に1分間隔で記録すると、約68時間(2.8日)連続で温度の記録が出来ます。
単独で動作し、後でパソコンにデータを送って、結果の表示が出来ます。
1−2 冬の温度
1−2は計測した冬の温度です。
計測場所は温室南側の高さ2m、南側の高さ10cm、北側の高さ2m、北側の高さ10cmです。
グラフより、温度だけを見た場合は、低い場所の方が温度変化が少なく良好であると言えます。
1−3 夏の温度
1−3は同様に計測した夏の温度です。
夏も冬と同様の傾向があります。
夏の場合、高温時に温度が細かく変動している部分があります。
これは、細霧装置(霧を発生させ温度を下げる装置)の効果です。
1−4 別のタイプ
1−4は、もっと長期間の測定が出来る物で、1分間隔で1ヶ月、10分間隔で1年の記録が出来ます。
これはエクセルのワークシートに4点×60000件のデータを自動的に書き込みます。
ただし、計測中、パソコンを動作させなければなりません。
2-1 制御箱 | 2-2 電磁弁 | 2-3 配水管 | 2-4 ポンプ |
2−1 制御箱
出張が多い人は自動潅水装置が便利です。
これは装置の制御箱で、向かって左の小型の箱に自動潅水用のカレンダータイマーが入っています。
向かって右側は、夏の高温時に霧を発生させて温度を下げる「細霧装置」の制御箱で、潅水とは関係ありません。
2−2 電磁弁
これは潅水をオン、オフする電磁弁で、水道水を、そのまま使用しています。
2−3 配水管
上側の配水管は細霧装置のもので、霧を発生させるノズルが見えます。
下側の配水管が潅水用のもので、画面中央の黒い小さな突起が潅水ノズルです。
2−4 ポンプ
これはは細霧用のポンプで、こちらは加圧しています。
注)細霧装置は自動潅水には必要ありません。
3-1 撮影台 | 3-2 反射板 | 3-3 カラーランプ | 3-4 露出計 |
3−1 撮影台
栽培している植物の写真を撮る時、撮影台があると便利です。
折り曲げたアルミ板の上に背景紙を貼るようになっています。
鉄工場に依頼した特注品で、軽くするため、全アルミ製になっています。
アルミの加工、溶接の出来る業者は少ないです。
3−2 反射板
ストロボの光を反射させる為、天井にアルミ箔を張りました。
(普段、使用していない部屋なので、このようなことが出来ますが、人には勧めません。)
3−3 カラーランプ
普段はストロボを使いますが、影の具合を見たいときは電球が便利です。
この電球はカラー写真用で、色が赤っぽくなりません。
発熱するので注意します。
3−4 露出計
この露出計はストロボ用のフラッシュメーターですが、定常光も計測できます。
撮影では使いませんが、栽培場所の明るさを測定する為、照度計の代わりに使っています。
4-1 照度記録計 | 4-2 センサー | 4-3 照度記録 | 4-4 拡大表示 |
4−1 照度記録計
自分の栽培場所の明るさが記録出来れば好都合です。
実際の数値を使ってグラフ化すれば、栽培場所の明るさが一目瞭然です。
照度記録計は前から欲しいと思っていましたが、安価で簡単に使えそうな市販品はありません。
結局、自作することになりましたが、かなり面倒でした。
回路の設計、製作、装置側マイコンのソフト製作、パソコンソフト製作などの作業があります。
結構、時間が掛かりましたが、やっと完成したので紹介してみました。
4−2 センサー
屋外の明るさと栽培場所の明るさを比較する為に、二つのセンサーが必要となります。
センサーは屋外と栽培場所の離れた位置に設置する為、ケーブルで延長出来るようにしました。
フィルターは露出計の平面受光板を流用しました。
4−3 照度記録
計測データは、後でパソコンに送ってグラフ表示や、ファイルとして保存が可能です。
計測当日は時々雲が懸かり、明るさがダイナミックに変化しています。
4−4 拡大表示
栽培場所は屋外に比較して暗く、数値が低いので拡大表示してみました。
屋外の明るさの十分の一程度で栽培されていますが、ちゃんと生育し花も咲きます。
4-5 データ2 | 4-6 データ3 | 4-7 データ4 | 4-8 データ5 |
4−5 データ2
このデータは上記と同じ位置で計測したものです。
台風の翌日で快晴、しかも真夏という事で屋外の照度は10万ルックスを少し超えました。
屋外の照度は綺麗な放物線を描いていますが温室内は不規則に変動しています。
これは柱や梁などの構造の影響を受けている為です。
4−6 データ3
9月下旬で屋外の照度はかなり下がっています。
センサーは今までと同じ場所ですが、日射の角度が変わり、この場所は他より暗くなりました。
西日は完全に遮光してありますが、朝日は入り込むので朝が一番明るくなっています。
4−7 データ4
翌日、別の場所を測定してみました。
グラフを見れば判る様に、屋外の明るさは殆ど同じです。
しかしながら、温室内の測定場所は今までの場所よりかなり明るくなっています。
4−8 データ5
さらに翌日(今日から10月です)最も明るそうな窓際の場所計測してみました。
確かに明るいですが、時間により柱の陰になります。
* 照度を測定してみて
季節、時間により温室内に差し込む光線の強さや角度は変化します。
温室も建家の向き、屋根の勾配などの構造が明るさを変化させます。
従って温室内の場所により明るさは、かなり異なり、季節により変化します。
5-1 投光器 | 5-2 マイコン基板 | 5-3 発光の様子 | 5-4 電源とタイマー | 5-5 室内温室に設置 |
私は蘭の無菌培養に室内温室を利用しています。
この室内温室には20Wの植物育成用の蛍光灯が付属していました。
ただし、1日12時間、毎日点灯しているので、結構、寿命が短いのです。
取り替える場合、植物育成用の蛍光灯は取り寄せないと入手出来ません。
そこで、今、流行りのLED照明にしてみました。
ただし、専門的な知識が無いので、やっていることは、いい加減です。
目標として、20W蛍光灯の消費電力を越えないことと、20W蛍光灯より明るい事です。
不要になった基板に高輝度LEDを取り付けてみました。
植物の育成には赤色の光が有効であると聞いたことがあるので、赤20個と青7個にしてみました。(適当)
さらに、この基板を5枚、製作しました。(合計 赤100個、青35個)
マイクロコンピューターで明るさ(電力)の調整が出来るようにしました。
残像効果で連続点灯しているように見えますが、実際は短時間でオンオフを繰り返しています。
マイコンはオン時間とオフ時間の比率や、周期を調整します。(連続点灯も可能です。)
電源は鰹節パックの空き缶にトランスと整流回路を取り付けました。
24時間タイマーは市販のメカニカルのものですが、いずれはマイコンに機能を組み込みたいと考えています。
マイコンにリアルタイムクロックを組み込み、バックアップすれば、停電でも時間がずれません。
メカニカルタイマーでは停電復帰時に時間合わせが必要です。
消費電流の計測は目安的なものですが、同程度以下になっていると判断しました。
ただし、明るさの調整でLED電流は変化します。
明るさは、蛍光灯とLEDは光の波長が異なり、照度計の分光感度も異なってくるので、厳密な比較は困難
ですが、LEDの方が高い数値が出ました。
照度計の分光感度を考慮すると、さらに有利になると判断しました。
参考1 蛍光灯の電源電流 | 参考2 LED照明の電源電流 |
電流波形は私自身の為の記録用ですので気にしないでください。
大雑把に言うと、波形の面積が消費電流に比例します。
アルミ粘着テープ | 遮光に利用 |
ホームセンター等で売られているアルミ粘着テープは少々高価ですが、いろいろ便利に使えます。
特徴として、水(雨)や紫外線(日光)に対して強いという点があります。
ここでは温室西側の窓(半透明のファイロン樹脂)に貼って、遮光した例を紹介します。
貼ってから10年位は経っています。
水や紫外線に強いので、これ以外にも用途はあると思います。
銅テープ | 磁気ガード |
アルミテープも安くは無いですが銅テープはさらに数倍の値段となります。
趣味の園芸ではナメクジが銅を嫌うと言う事に注目しています。
ナメクジ除けに貼り付けて使用しています。
ホームセンターで売られていますが、幅5cm長さ5mのテープで1500円程度しました。
職業柄、電機部品として以前に購入したものが「磁気ガード」です。
こちらは幅3cm長さ1.5mで350円程度だったと記憶しています。
電子回路の磁気シールド等に使用しますが、アルミテープと違って半田付け出来ることが長所です。
銅テープと磁気ガードはサイズや販売側の提示した用途は異なりますが内容的には同じ物です。
散水ノズル |
樹脂コンテナの上に乗っているのが散水ノズルで、これもホームセンターで売られています。
柄が長く、蓮口が小さく、水量が調節出来るので、1鉢、1鉢に焦点をを定めて潅水出来、
温室内での潅水に便利です。
特に、冬季には富貴蘭の水苔部分を狙えば、木を濡らさずに水掛が出来ます。
トマトパック | コメツガの挿し木 |
イチゴパックやトマトパックは蓋があるので、挿し木(密閉挿し)に便利です。
本体の部分に用土を入れ、針などで底穴を数カ所、開けておきます。
あとは挿し木して、潅水し、蓋を被せます。
完全密閉では都合が悪いので、蓋に数カ所、空気抜きの穴を針で、開けておきます。
発根ホルモン剤を併用すれば、さらに成果が上がると思います。
この方法では、発根しにくいモミジや一部の針葉樹も挿し木出来ます。
写真は、この方法で挿し木したコメツガで、既に発根しています。
換気扇コントローラ | 装置内部 | 温室内に設置 | 制御する換気扇 |
これは、以前、「電子回路:PIC18Fを使う」のページで4回にわたり回路とソフトウエアを紹介したものです。
その時点では装置として完成していませんでしたが、その後、完成させ、温室に設置してみました。
この装置は温室内の温度表示をして、設定した温度以上になると出力がオンするものです。
尚、オフする温度設定値は、オンの時より若干、低く設定しないと出力がバタつきます。
従って、オンとオフの温度差も設定するようにしています。
これらの設定値はプッシュスイッチで任意の値を(各々、上限、下限有り)書き込むようにしてあります。
内部にはPIC18F1320というマイクロコンピューターが入っています。
もともと、このコンピューターの勉強の為、製作した回路とソフトですが、せっかくですので装置として完成させ、
温室内に設置してみました。
今回は換気扇のオンオフに使用しています。
これは、冬に戸を全部閉めたとき、換気する目的で設置したものです。
その他、夏の温室内の扇風機のオンオフ等にも利用出来ます。
最高/最低温度計 | 最高/最低表示 |
このページの最初に「温度記録計」を紹介していますが、これは、もっと簡単なもので最高温度と最低温度だけを更新して
いきます。
通常は単に温度を表示していますが押しボタンスイッチを押すと今までの最高温度と最低温度を数秒間だけ表示します。
通常の温度センサーは±1℃〜±3℃程度の誤差がありますが、ここで使用したセンサーは±0.3℃以内の精度で
結構、高価です。
単三電池2本で1年間動作するので電源スイッチは付けてありません。
電池を入れ替えた時、今までの最高温度と最低温度を継承することもリセットすることも出来ます。
2015年の1月1日に温室に置き2016年の1月24日に電池が切れましたが、この間の最低温度は−0.8℃でした。
2016年の1月24日に電池を入れ替え、リセットしたのですが途端に寒波が襲来し、1日で最低温度が−2.0℃になって
しまいました。
温室と言えども無加温だと氷点下になってしまいます。
最高温度は、まだ低いですが夏をこせば40℃を超えるはずです。
温室内でも場所と床から高さにより温度は結構、違います。
何個か作って色々な場所に置けば良いのですが、費用と手間暇の関係で実現していません。
尚、この温度計の製作記事が電子回路のページに「高精度温度計」として紹介されています。