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アマチュア用の測定器として「ディップメーター」があります。
私は高周波に関する知識も経験も無いのですが三田無線のディップメーターを何年か前に購入していました。
その後310MHz帯の実験をする機会があったのですが購入したディップメーターは200MHzまでです。
三田無線がUHF用のディップメーターを販売しているのを知っていたので購入しようとしたのですが既に廃業していました。
その時以来310MHz用のディップメーターを作ろうと思ってはいたのですが、なかなか実現しませんでした。
今回やっと完成したので記録しておきます。
一応、動作はしますが実用的かどうかは不明です。
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電源は006P電池ですがアルカリ電池か7素子のニッケル水素電池を使用します。
6素子のニッケル水素電池は電圧が低いので使用できません。
回路は発振回路と周波数カウンタで構成されています。
発振回路はデュアルゲートのガリウム砒素FETを使用したドレイン接地のハートレー回路で20PFの単連タイトバリコン
で周波数を可変しています。
その為、発振コイルにはタップが必要となります。
殆どのディップメーターでは2端子のプラグインコイルを差し替える関係で2連バリコンを使用するコルピッツ回路を使用して
いるようですが今回はコイルは専用で固定ですのでハートレー回路を使ってみました。
ただ、タップの位置をカットアンドトライする必要がありました。
コイルは2mmの銅線を使用し、寸法、形状は適当にカットアンドトライで決めました。
使い勝手を考えるともう少しコイルをもう少し長く伸ばしたいのですが周波数が下がってしまいます。
デュアルゲートのFETは始めて使うのですがドレイン電流の調整法が判らず、最初は第2ゲートの電圧を可変していたのですが
ガリウム砒素FETはゲート耐圧が低く、変な電圧を加えて壊すのでは無いかと心配し、現在はソース抵抗を可変しています。
MOSFETの3SK103も試したのですが、ゲート1、ゲート2共に正の電圧を加えないと電流が流れないようで使い辛く、
3SK129に戻しました。
最低周波数側ではソース抵抗の値を小さくし、ドレイン電流を多めに流さないと発振が弱くなりメーターの振れが小さく
なります。
バイアスの深さで発振周波数が僅かに変化しますが周波数は液晶に表示されるので問題は無いと思います。
ディップ点の判別は最初、液晶に表示するつもりでしたが見た目と使い勝手が劣るのでラジケータを取り付けました。
発振周波数はプリスケーラで1/64にしてPICのタイマー0でカウントされます。
タイマー0でも1/8のプリスケーラを使用しているのでカウントする周波数としては1MHz以下です。
CPUはPIC18F1320を使用し、コンパイラはC18です。
8ビットモードのタイマー0で周波数をカウントし、オーバーフロー割り込みで変数をインクリメントしています。
ゲート時間はタイマー1で作っています。
20MHzでの最長のゲート時間はプリスケーラを使用しても0.1秒で、これ以上のゲート時間を作るには変数を
インクリメントしたりしなければならず、煩わしいので0.1秒としています。
ゲートを閉じてから休止期間を置き、この間に計算し、計算終了後再びゲートを開けばオーバーヘッドは無いですが
今回は休止期間を設けていないので僅かなオーバーヘッドがあります。
0.1秒の割り込みでタイマー0の割り込み回数とタイマー0の値を別の変数にコピーした後でクリアしています。
メインルーチンでは0.1秒以内に計算と表示をすれば良い事になります。
分解能は10KHzとなりますが、310MHz近辺ではこのくらいで良いと思います。
このカウンターで自身のクロック周波数を計測すると19.99MHzと表示されました。
計算結果が切り捨てであることと、僅かなオーバーヘッドの為と思われます。
最小分解能の10KHzを加算すれば安定して20.00MHzと表示されます。
電池電圧を計測し、8V以下になったら電池電圧低下の表示をします。
以下にC18評価版でのメモリの使用量を示します。
ファームウエアのダウンロード (ZIP圧縮されています。)
ソースファイルのみ使用しプロジェクトは新規に作成してください。
使い込んでいないのでバグが残っている可能性があります。
装置外観 | 装置内部 | 可動部 |
外観はスッキリと纏まったと思います。
バーニアダイアルはバリコンの回転角に合わせた180度のものが必要です。
ケースからコイルが長く伸ばせず、狭い場所では使いづらいですが、発振周波数の関係で長く伸ばせません。
バーニアダイアル横のツマミはバイアス調整用、メーター横のツマミはメーター感度調整用です。
メーター横に電源スイッチがあります。
装置内部ですが発振回路は生基板の上に小さなランドを貼り付けて部品を半田付けしています。
なかなか上手く行かなかったので何回も回路変更した結果、不要の半田ランドが沢山残ってグチャグチャになっています。
カウンター回路はユニバーサル基板に組んで載せてあります。
可動部はタイトバリコンとバーニアダイアルの取り付けが面倒でした。
最初は直結していたのですがボディーエフェクトが大きいのでバリコンのシャフトを短く切断して間にタイトカップリングを
入れました。
最低周波数 | 最高周波数 |
回路的には簡単ですがバリコンの寸法が大きく、部品配置が大変です。
バリコンは浮遊容量も大きく、ケースに蓋を被せただけで2MHzくらい発振周波数が下がります。
バイアスを調整しても発振周波数が僅かに変化します。
昔のディップメーターは周波数カウンタが無く、目盛り板の数値で周波数を読みとっていましたが、目盛りの数値と周波数は
ズレが合ったと思います。
消費電流はバイアス調整で28mA〜38mA程度に変化します。
今回、250mAHのニッケル水素充電池を使用しましたが、連続で5時間程度は使えると思います。
写真は最低周波数と最高周波数を示しています。
周波数表示の右側に電池電圧低下の警報が表示されています。
最近まで電池管ラジオを製作していました。
その時、デリカのディップメーターは大変役に立ちました。
400KHzから発振することがポイントです。
既製のTRラジオ用IFTを使った為、455KHzの同調を確認する事は無かったのですがアンテナ同調の共振周波数を確認
するのに役に立ちました。
バリコンの容量が最大の時、約530KHzでディップしなければなりません。
ところが現在、入手可能なディップメーター(製品、又はキット)の最低周波数は1.5〜1.6MHz程度でAMラジオの調整
には使用せきません。
現在使用しているデリカのディップメーターが壊れたら代替品は入手出来ません。
万が一の為にAM専用のディップメーターを製作してみました。
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ディップメーターの回路は製品、キット、製作記事等の回路を参考にしましたが普通の回路です。
周波数の読み取りは周波数カウンタを使用しました。
目盛りの付いた円盤を製作するより楽で、コイルを適当に巻くことが出来ます。
変調の掛け方が判らなかったのですが図の回路で問題なく動作しました。
CPUは周波数カウントの他には電池電圧の低下を検出しています。
電源
単3電池6本(9V)から3端子レギュレータで5Vにドロップしています。
電池電圧が6V以下になったら液晶に警報表示します。
電流は30mA以内ですので006P電池でも良く、この場合、筐体内部に収納可能です。
CPU
PIC18F13120、クロックは20MHz水晶です。
液晶表示器
16文字1桁のDMC16117Aを使いました。
表示内容が少ない時は安価で便利です。
コマンドや初期化ルーチンは一般的な16文字2桁の液晶のものが使えます。
ただし、電源ピンの配列が逆ですので注意します。
表示アドレスは先頭から8文字まで連続で9文字目には2行目の先頭アドレスを指定します。
発振素子
MOSの2SK241と接合型の2SK192AGRを比較しました。
2SK241の方が発振が強く、コイルを1ターンのヘアピン状にすれば160MHz程度まで発振しました。
ただし、低い周波数では発振が不安定でバイアス調整で突然、周波数が跳んだりしました。
結局、低い周波数で、やや安定していた2SK192AGRを使いました。
UHF増幅用の3SK129Rや3SK103も手持ちにありましたが中波を発振させるのは失礼?と思い、止めました。
トランジスタを使うことも考えましたがディップしにくいという記事を見たことがあるので止めました。
バリコン
430PF2連の金属製バリコンが使えれば良いのですがスペースが無いので340PF2連のポリバリコンを
使用しました。
まず、コイルの製作が問題になります。
上の写真はデリカの一番低い周波数(400KHz〜800KHz)用のコイルです。
他のコイルは2端子ですが、このコイルのみガード電極のようなものが出て本体と接触するようになっています。
これだけでも「低い周波数は難しい」と言っているようなイメージを持ちます。
コイルはリッツ線をハニカム分割巻きしていますが素人には作れません。
今回はフェライト棒にウレタン線を巻くことにしました。
重ね巻きする場合はハニカム巻きに大きく劣りますが一重で巻けるなら大きな差はありません。
上の写真は製作したコイルの材料です。
10φ×70mmのフェライトバーとサトーパーツのCN−70コネクタを使用しました。
コネクタは2極、3極、4極のものがありますが使用したのは3極のものです。
2本のコイルで442KHz〜2.31MHzをカバーしました。
上の写真は低い周波数側のコイルの製作途中の写真です。
0.2mmのウレタン線を巻けるだけ巻きインダクタンスを測定したところ約1.6mHでしたが巻き数は数えていません。
周波数範囲を調整する為に68PF+68PFのコンデンサーを取り付けています。
高い周波数側のコイルは0.26mmのウレタンを320uH程度巻きました。
上のの写真は完成した2本のコイルです。
上側のコイルが752KHz〜2310KHzで発振し、下側が442KHz〜813KHzです。
装置外観 | 装置内部 | 可動部 | 電池BOX |
ケースはリードのPL3を使いました。
ケースの加工には神経を配らないと取り付けパーツが干渉したりします。
特にバリコンとバーニアダイアルの取り付けは面倒です。
バリコンとバーニアダイアルの接続は必ずカップリング(ユニバーサルジョイント)を介して接続します。
回路の発振部と電源は生基板の上に組み、カウンターはユニバーサル基板に組んでいます。
電池ボックスはケースの中に入らなかったのでケースの外部に取り付けました。
電池BOXとケースの取り付け面の寸法がピッタリ一致したのが外部に取り付けた理由です。
電池は逆さにして振った程度では外れませんが固い物にぶつける等の衝撃を加えると外れる事があります。
消費電流は30mA以下ですので006P電池でも10時間程度は使えると思います。
006P電池ならケース内部に収容可能です。
相変わらずMPLABとC18コンパイラを使っています。
周波数のカウントと電池電圧の監視だけですので簡単です。
内容は前作のUHF用のディップメーターと基本的に同じです。
前作は周波数を分周器がで分周してからカウントしているだけです。
今回はハードウエアの分周器が無いので最高カウント周波数はPICの能力に依存します。
PIC内蔵のプリスケーラで8分周したときの最大周波数は50MHzと言われています。
ただし、今回はAMラジオ調整用と考えているのでコイルも作ってないし動作も確認していません。
カウンタのゲート時間は0.1秒です。
0.1秒割り込みでタイマー0の割り込みをカウントして256倍し、タイマー0のカウント値を加算します。
この値にゲート時間の10倍、プリスケーラの8倍、合計80倍を掛けます。
さらに100HZ未満の数値は切り捨てて表示分解能は100Hzとなります。
中波用ディップメーターの精度としては十分だと思います。
上の写真は周波数表示画面で右端の「VB_L」は電池低下の警告表示です。
電池電圧が6V以下(1本あたり1V以下)になると表示されます。
上図はCPUのメモリ使用量です。
評価版ですので製品版を使用すれば少なくなると思います。
ファームウエアのダウンロード (ZIP圧縮されています。)
ソースファイルのみ使用し、必要に応じ、最新のコンパイラに移植してください。
今回はAMラジオ調整用として高い周波数は無視していますので何とか使える物が出来ました。
コイルは2本製作し、(H、Lとします)Lが442KHz〜813KHz、Hが753KHz〜2306KHzでした。
ゲイン調整で発振周波数が変動します。(特に低い周波数で)
上記の周波数範囲は目盛り5に振らせた時の値です。
バーニアで最低周波数にし、メーターの目盛りを4まで振らせると447KHz、目盛り8まで振らせると410KHzに
なります。
ただし、周波数を変えた時のゲイン変動は大きくないのでディップは判りやすく実用にはなります。
最初にゲインを5〜6程度に設定し周波数を可変すれば良いです。
これも周波数カウンタのおかげです。
コイルLでもバーニア最大の時のゲイン調整による周波数変動は小さくなります。
目盛り4で周波数815KHz、目盛り8で周波数800KHz程度となります。
コイルHでは最低側で752KHz〜762KHz、最大側で2308KHz〜2300KHzと変動はさらに
小さくなります。
試しにデリカの製品と比較してみました。
デリカの製品で450KHz程度を発振させ、ゲイン調整をした場合、調整幅が小さく、周波数が移動する前に振り切れたり
発振停止したりします。
その意味では今回製作したものの方が簡単に使えるという感じもします。
いずれにせよ周波数カウンタは必須で、現在市販されている製品やキットは目盛り板で設定するタイプですので1MHz以下の
目盛り付けは困難ではないかと感じます。
問題は実際に使えるかどうかです。
製作済みの2台のラジオで同調周波数の最低、最大を調べてみました。
1台は10φ×20mmのバーアンテナ、もう1台はSL−55Xという小型のバーアンテナを使ったものです。
いずれもデリカの製品より容易にディップしました。
また、コイルがフェライト棒に巻いてある為か電波として2〜3m位、届きます。
変調も明瞭に掛かります。
私の作品は中波しか考えていませんがデリカの製品は400KHzから200MHzまで発振しなければならないので
大変だと思います。
最近FMラジオを何台か製作しました。
調整用にデリカのディップメーターを使うのですがFM周波数に関しては非常に使いにくい事がありました。
まず、35MHz〜80MHz(Bコイル)と80MHz〜200MHz(Aコイル)の2本のコイルを差し替えなければ
ならないことがあります。
80MHzを超えるとAコイルに差し替えるのですが、周波数ダイアルを右に回しきっているので差し替えた途端に
200MHzを発振します。
まず、多回転ダイアルを左に回しきって周波数を下げる必要があります。
Aコイルはスパンが広く、そのうち使える部分は80MHZ〜95MHzと僅ですので非常に使い辛いです。
Aコイルは周波数によって発振強度が大きく変わり、ディップも弱いので共振点を見つけるのに苦労します。
そこで調整範囲をコイル1本で賄うディップメーターを製作しました。
必要な周波数範囲は76MHz−10.7MHz(=65.3MHz)から95MHzですが若干の余裕を持たせます。
基本的な構造は前回のAM専用ディップメーターと同じですが周波数帯が違い兼用が無理ですので新たに製作しました。
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基本的には前回のAM専用ディップメーターと同じですが若干、変更されています。
前回、ラジケーターを振らせるのにドレイン波形を整流して加えていたのですが今回はゲート電流で振らせてみました。
どちらが良いのか私には判りません。
手持ちの高周波接合型FETを切らしたので2SK241を使ったのですがメーターが十分振れず、慌てて通販で
購入しました。
昔なじみの接合型FETは現在、結構高価ですので秋月から馴染めない型番の品種を購入しました。
発振回路のフィードバックループを端子台に引き出しトロイダルコアの共振を計測できるようにしてみました。
通常は端子台を短絡しておきます。
周波数が上がったのでカウンタにプリスケーラーを入れました。
今回は分周比を1/32にしました。
回路には発振周波数を外部に出力するためのBNCコネクタが付いていますが、これを入力に切り替えて周波数カウンタとして
使えるようにしてみました。
ただしプリスケーラの周波数特性が10MHz〜500MHzとなっているので低い周波数は測れません。
それでも1MHz程度は測れるようです。
電源に自動遮断回路を付けました。
電源スイッチを入れたままで30分程度で電源は遮断されます。
この状態で流れるのは電解コンデンサとFETの漏れ電流だけです。
遮断された電源を再び電源を入れるには一旦、スイッチを切って再投入します。
電源は単3電池6本(9V)で消費電流は最大25mA程度でした。
電池電圧6V以下(電池1本あたり1V以下)になると電圧低下のメッセージを表示します。
電池電圧5.4V(電池1本あたり0,9V)位まで動作します。
発振回路への変調は省略しました。
ポリバリコン
ミズホ通信の340pF2連ポリバリコン(コピー品)です。
直列に68pFのコンデンサー入れているので57pF程度の2連バリコンになります。
バーニアダイアル
新美精機の36φ10回転180度のものです。
バイアス調整ボリューム
多少、電流が流れるので国産品24φ1/4Wのものを使いました。
プラグインコイル
10φアクリルパイプに0.8mmウレタン線を3回巻いています。
コネクタはサトーパーツCN−70の3Pを使用しました。
ラジケーター
ジャンクの200uAのものです。
両面テープで貼り付けてあります。
液晶表示器
DMC16117Aという16文字1行のものです。
コードは一般的な16文字2行のものと同じですが文字のアドレス指定が異なります。
前半8文字と後半8文字ではアドレスが連続していません。
かなり前に1個300円でまとめ買いしました。
ケース
リードのPL−3です。
ディップメータの製作記事は検索すると色々出てきますが綺麗な目盛りダイアルを作成されている方が多い
ようです。
私には目盛りダイアルを作成する技術力が無いので周波数カウンタを組み込んでいます。
周波数カウンタには製作が楽な事以外にもメリットが多いです。
まず、目盛りの校正作業が不用である点。
目盛りダイアルはコイル毎に目盛りが必要である点、コイルを作り直すと目盛りも書き直す必要がある点。
周波数カウンタを眺めていると発振強度の調整で、僅かに周波数が変動する事、ディップすると被測定回路の共振周波数に引き込まれ発振周波数が僅かに変化すること等の周波数の微細な変化が観察出来ます。
ただし、実装スペース、消費電流の増加等のデメリットもあります。
使用したプリスケーラは高感度ですがノイズを拾いやすく、今回の実装(変換基板に付けてユニバーサル基板に実装)では
やや弱く、発振が停止したとき無意味な出力を出してしまいます。
しかし発振が停止した事ははメーターの振れや表示数値で容易に判断できるので、これで良しとします。
微弱でも信号を入力すれば、その数値を正しく表示します。
表示は3桁MHz(ゼロサプレス)、小数点、小数点以下2桁(10KHz分解能)となっています。
自分自身のCPUクロックを測定して20.00MHzと表示したのでディップメーターとしての精度は十分あると
思います。
装置外観 | 装置内部 | 電池ボックス | 前面配置 | コアの計測 |
配置や内部は前回のAM専用のものと殆ど同じです。
電池は今回も剥き出しですが逆さにして振ったくらいでは外れないので良しとします。
電池交換が楽です。
3枚目の写真「前面配置」で左端がトロイダルコアの共振周波数を測定するための端子台です。
通常は写真のように短絡しておきます。
次はプラグインコイルです。
次は表示切り替えスイッチです。
写真の状態でディップメーターの発振周波数を表示し、BNCコネクタは発振周波数の出力端子になります。
スイッチを逆側に倒すと周波数カウンタになり表示は外部信号の周波数になります。
BNCコネクタは外部信号の入力端子になります。
4枚目の写真はトロイダルコアの共振周波数の測定をしています。
T−37#10コアに耐熱線を10回巻き10pFのコンデンサーを接続したときの共振周波数を測定しました。
今までのディップメーターのファームウエアと同じです。
プリスケーラーの分周比が今回は1/32であること、電池電圧計測抵抗の分圧比が1/4であること2点を修正してコンパイル
しました。
ここ何年、全くファームウエア作成をしておらず開発環境はXPパソコン、C18コンパイラのままです。
ファームウエアのダウンロード (ZIP圧縮されています。)
ソースファイルのみ使用し、必要に応じ、最新のコンパイラに移植してください。
FMラジオ専用ということで製作したのでデリカのディップメーターより使い易いと思います。
試作したコイル1本で約58MHz〜約113MHzまで発振します。
この間の出力レベルの変動はラジケーター2目盛り程度です。
以前製作したFMラジオの同調コイルでディップすることを確認しました。
特に80MHz以上のAコイルと比較した場合、ディップの確認が楽です。
今回トロイダルコアの共振周波数を測る機能を付け加えたのですが、なかなか難しいところがあります。
まず発振のフィードバックループを外部に引き出すのでLが増え全般的に発振周波数が下がります。
目盛りダイアル式だとアウトですが周波数カウンタ内蔵なので何とか対応可能です。
ただ、発振が弱くVRを右に回し過ぎても止まってしまいます。
製作写真でトロイダルコアを測定しているカットがありますが、トロイダルコアは空芯コイルに比べてQが低くディップメータ
の自体の発振も弱くなっているので周波数が引き込まれ易くなっています。
その為リード線を1回コアに通すだけで確実にディップします。
高い周波数から下げていくと82.7MHz程度で引き込まれてしまいます。
低い周波数から上げていくと81.3MHz程度で引き込まれてしまいます。
ピークは82MHz程度と予想します。
現状はこの程度です。
トロイダルコアの測定機能を省けばディップメーターとしての性能は、さらに上がるはずですので悩ましいところです。