私がＰＩＣ１８Ｆを使う（１）〜（４）で使用した開発環境はＭＰＬＡＢ Ｖｅｒ７．６０ Ｃ１８ Ｖｅｒ３．１１（評価版）
でした。
最近、ＰＣの入れ替えに伴い、ＭＰＬＡＢ８．３６ Ｃ１８ Ｖｅｒ３．３１（評価版）をインストールしたので、試しに、以前
の環境で作成したプロジェクトをビルドしたところ、エラーが発生しました。
内容は「リンカースクリプトが見つからない。」というものです。
リンクスクリプトファイルが置かれているフォルダ の位置が以前と異なっているようです。
最初、Project > Set Language Location でパスが設定出来ると思ったのですが、なぜか書き込めません。
Project > Build_Option ではソースファイル毎にビルドオプションを設定するため、ソースファイルのリストが表示されますが、
一番下に Project という項目があります。
ここをクリックしてダイアログを出し、Directories タブを選択すれば、パスが書き込めるので、ここで書き込みました。
パスは通ったのですが、相変わらず、エラーが発生します。
リンカースクリプトが置かれたフォルダ（ｌｋｒ）を覗いてみると、スクリプトファイルの名称が変わっているようです。
Ｖｅｒ３．１１ではチップ毎に２〜４個のスクリプトファイルがあり、デバッガを使う使わないで２個、拡張命令の使えるＣＰＵ
では４個の内からファイルを選択しました。
Ｖｅｒ３．３１では１個にまとめられているようです。
１個しかないので、迷わず、これを使うしかありません。
プロジェクトから一旦、古いスクリプトを削除し、新しいスクリプトファイルを追加します。
これで、無事、ビルドが成功しました。
現在、使用した基板が無い（装置に組み込まれて動作中）ので、テストプログラムの動作確認までは出来ませんでしたが、動作も
問題無いと思います。
ＰＩＣ１８Ｆを使う（１）〜（４）ではサンプルプロジェクトをダウンロード出来るようにしましたが、Ｃ１８のバージョンによ
っては、ビルド出来ない場合があります。
Ｃ１８ Ｖｅｒ３．３１に関しては、上記の簡単な修正ですみましたが、ＭＰＬＡＢもＣ１８コンパイラも頻繁にバージョンが変わっています。
今後、バージョンが進むにつれ、さらに別の修正が必要になるかもしれません。
今回、ソースファイル自体は無修正で済みましたが、今後、関数の仕様が変われば、ソースの修正も必要になってくるかも
しれません。