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最近ポータブルスーパーのB電源をDC/DCコンバータに変更しています。
以前、B電源に小型の12V電池を使用していましたが、この電池を安く入手するには通販しかありません。
通販は面倒ですし、恒久的に入手出来る保証もありません。
また、2種類の電池を各々のタイミングで交換するのも面倒です。
1.5V電池1種類になれば交換が楽です。
ただし、1.5VからB電圧まで昇圧すれば電池電流が大きくなります。
以前に製作した1.5V単電源ポータブルスーパーは単3電池2本(パラ接続)で連続6時間の動作が可能でした。
今回は少なくとも連続10時間動作を目標としたラジオを製作してみました。
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以前に製作したものは1V6、5678、1AG5、5678の4球構成でしたが今回は1V6、6088(レフレックス)
、6088の3球構成としました。
ヒーター電流は合計170mAから80mAと半分以下になりました。
周波数変換は1V6のままですのでAGCが掛けられます。
中間周波段にはAGCを掛けていないのでレフレックスによるトラブルがを減らす事が出来ます。
ポリバリコンを使用した為、局部発振の周波数可変範囲が狭く、1V6の3極管部のカップリングコンデンサーの値を
10pFまで減らして対処しました。
もし、これでも駄目なら発振コイルのタップを使用するしかありません。
ただし、市販の発振コイルはトランジスタ用でタップの位置が低すぎるので巻き直す必要があります。
また、発振コイルは必ず巻き始めをGNDに接続します。
この場合、GNDは交流的なグラウンドであり、回路によってはB+に接続される場合があります。
市販のトランジスタ用発振コイルは二次巻き線を最初に巻き、その上に発振コイルが巻かれているので、巻き始めをGND側に
にしないと分布容量が増え、局発の可変範囲が狭くなります。
セラミックコンデンサー、積層セラミックコンデンサー、マイラーフィルムコンデンサーは全て50V耐圧の物を使用して
いますがケミコンは余裕を見て100V耐圧のものを使っています。
バーアンテナ
感度は、ほぼバーアンテナで決まります。
ラジオの寸法が小さくなるとバーアンテナも小型になるので不利です。
ポリバリコンは容量が小さいのでアンテナのインダクタンスを大きくしなければなりません。
寸法の小さなコアで大きなインダクタンスを得る為に巻き数が多くなり、分布容量が大きくなります。
このまま真空管に入力すると周波数の高い方の局が受信出来なくなります。
二次巻き線やタップを使用すれば特性は改善されますがトランジスタラジオ用のバーアンテナは二次巻き線の巻き数、又は
タップ位置が小さすぎて感度が落ちるので巻き直す必要があります。
今回は手持ちの平型コアに0.1mmのUEWを巻いて自作しました。
二次巻き線は巻いていませんが、そこそこの感度が得られています。
重ね巻きする場合はリッツ線をハニカム巻きしないと使い物になりませんが一重で巻けるならリッツ線もUEW単線も大きな差
はありません。
バリコン
一般的に販売されているトランジスタラジオ用のポリバリコンです。
国産品と思われるもので300円〜400円程度します。
100円程度で買える中国製のものはトラブルが多いです。
OSCコイル
市販のトランジスタ用10mm角のものを使用しました。
同調コイルだけ、少し巻き数を減らしました。
市販のコイルは二次巻き線の上に同調コイルが巻かれているので改造は簡単です。
二次巻き線と同調コイルの電位差が小さくなるような回路にしています。
注意点として同調巻き線の巻き始め側を交流的なGND側に接続します。
IFT
これも市販の10mm角のもので、無改造です。
二次巻き線を使っていないのでコアの色は何でも良いと思いますが二次巻き線を使う場合は黒色コアのものを購入するのが
良いと思います。
真空管のIFTよりインピーダンスは低いと思いますが共振すればインピーダンスは上がるので何とか使えます。
低周波チョーク
山水のST−30を使用しました。
出力トランス
山水のST−30の鉄心とコイルの隙間に0.16mmのUEWを50回程度巻き足して二次巻き線としスピーカーに
ケース
ケースはタカチPR−140Gを使用し、まず1mmのアルミ板をシャーシーとして取り付け、その上に回路基板を取り付け
ています。
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DC/DCコンバータはスペースとノイズの関係で自走マルチバイブレーター(変形ロイヤー回路?)を使用しました。
効率は悪く、単体では59%程度ですが定電流回路、電源表示LED等の電圧降下で、さらに5%程度、落ちます。
前回、「ポータブルスーパーU」で製作した電源と基本的には同じ回路ですが、前回のトランスはFT−50#75コアに
0.1mmUEWを700回程巻いたので非常に大変でした。
今回はEIー16コアを使って楽をしましたが、発振周波数が1.2KHz程度で若干高くなり、ノイズが増えたかも
しれません。
結果的には前回と同じ位の効率で、シールドでノイズは問題無いレベルに抑える事が出来ました。
写真は製作したコンバータで、銅テープでシールドして使います。
このDC/DCコンバータは発振周波数が1.2KHz程度で空中へ放射されるノイズのレベルは小さくなっています。
ただし、発振周波数が可聴域にあるので、回路経由のノイズが問題になります。
今回、回路経由の1.2KHzのノイズが、なかなか取れず苦労しました。
その為、特にヒーター回路には大容量の電解コンデンサーが入っています。
それでも解決しなかったのですが意外な対処方法で解決しました。
ラジオの回路図で、最初、スピーカーはグランドから浮いていたのですが一端を接地したらピタリと発振音が
止まりました。
イヤホンジャックに指を触れるとノイズ音が強くなったので、解決策を発見することが出来ました。
現状、コアが1.2KHzで機械的に振動している発振音が耳を近づけると、微かに聞こえますが受信の障害には
なりません。
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ラジオ外観 | ラジオ内部 |
最初、僅かなボディーエフェクトがあったのですが、蓋の内側にアルミテープを貼ったところ解決しました。
地元のローカル局3局(639KHz、882KHz、1404KHz)が実用上、十分な音量で受信出来ます。
電池は単3電池2本(パラ)で1.5Vの時252mA、1本あたり126mAとなります。
CQ出版の「電池応用ハンドブック」の単3アルカリ電池の放電特性グラフより連続放電時間は20時間程度となります。
ただし、終止電圧は0.9Vとなっています。
スピーカーで聞けるのは1V程度までですので、実用的に聞けるのは10時間程度と思われます。
DC/DCコンバータのノイズはスピーカーに耳を近づければ微かに聞こえますが、問題にならないレベルです。
追補>
新品の電池(100円ショップで4本100円のもの)を入れて動作時間を計ってみました。
1日目は5時間の連続動作で中断し、2日目は15時間の連続動作で音が小さくなりました。
静かな部屋で手元に置いて、やっと音が聞き取れる程度です。
電池電圧は1.06Vになっていました。
スピーカーでは限界ですがマグネチックイヤホンなら、まだ十分聞けます。
書籍の放電特性よりは若干良い結果ですが、電池の性能が上がったか負荷が予想より軽かったか、あるいは両方か?
ローカル局の感度差は殆どありませんが周波数の高い1404KHzは電池が消耗すると選局が多少クリチカルになります。
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回路的には上記のラジオと殆ど同じです。
一回り小さなケースに収めてみました。
ケース
タカチ SW−125S
幅70mm高さ40mm奥行き125mm
私は真空管が外から見えるということに興味がないので不透明のケースを使っています。
バーアンテナ
スーパー用の150pFのポリバリコンと組み合わせるには600uHのバーアンテナが必要です。
以前はSL−55Xというバーアンテナが入手出来たのですが、現在は入手出来ません。
代替品のAR−55Xというバーアンテナが販売されているようですが入手出来ていません。
手持ちのφ8−50mmのフェライトバーにアンテナコイルを巻くことにしました。
コイルに巻くリッツ線を、ある通販サイトから取り寄せたのですが粗悪品で使えませんでした。
今回は0.16mmのポリウレタン単線を巻いています。
LCRメーターで必要なインダクタンスを合わせ込んでいるので巻き数は数えていません。
バリコン
一般的に販売されているスーパー用のポリバリコンです。
現在、入手出来るのは殆ど中国製ですが不良品が多いです。
ローターとステーターのショートが結構あります。
最初からショートしていたり調整中にショートするものがあります。
取り付けネジ穴の寸法が浅く、少し長いビスを使うと羽に当たってしまいます。
この状態で軸を回すと壊れます。
トラッキングが取りづらいので回転角と容量の関係を疑っています。
今回は古い国産のストックを使いました。
少々、高かったのですが以前、何個か買って置いたものです。
OSCコイル
ポリバリコンは子側の可変容量が小さいので分布容量の影響を受けやすく、周波数範囲が取れません。
分布容量は配線によるもの、OSCコイルの分布容量、1V6の入力容量があります。
前回はOSCコイルの巻き数を減らし1V6の結合コンデンサーの値を10PFと減らすことにより周波数範囲を得ました。
今回はコイルを全体的に巻き直し1V6の結合にはタップを使います。
トランジスタラジオ用の10mm角のOSCコイルの巻き線を全て取り除き0.06mmウレタン線で巻き直します。
最初に二次巻き線を30回巻き、巻き終わりをGNDに接続します。
次に同調巻き線を同じ方向に巻きます。
巻き始めをGNDに接続し30回巻いてタップを出します。
タップから同じ方向に、さらに65回巻き、巻き終わりとします。
巻き終わりはバリコンの子側に接続します。
IFT
こちらもトランジスタラジオ用の10mm角のものを使います。
今回は全て黒コア(検波用)を使っていますが黄コアや白コアでも構いません。
無改造で十分使えますがツールで455KHzに正確に合わせる必要があります。
二次巻き線は使っていません。
低周波チョーク
山水のST−30を使っています。
出力トランス
山水のST−30トランスに二次巻き線を巻き足したものです。
鉄心とコイルの隙間にφ0.16のUEWを巻けるだけ巻きました。
50回程度だと思います。
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スペースが無いので小さく作る必要があります。
#75コアは導電性があるのでアクリルラッカーをスプレーして絶縁します。
ラッカーが乾いたら一次巻き線を出来るだけ均一に巻きます。
巻き数は36回センタータップですが18+18のバイファイラ巻きとします。
巻き終えたら再びアクリルラッカーをスプレーして巻き線を固めます。
このコンバータの発振周波数は可聴域ですので機械的な振動音がしますが一次巻き線を固める事により振動音を低減します。
(殆ど聞こえないレベルになります。)
二次巻き線は多めに巻き、ダミー負荷で負荷電圧を確認しながら巻き戻します。
回路は出力開放時の過電圧保護と出力短絡時の過電流保護が成されています。
実際の負荷より少し重い定抵抗を接続し、入力電圧を1.5Vにしたときの効率は65%程度でした。
実際の使用では少し下がるはずです。
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回路図で検波ダイオード、電源表示LED以外のダイオードはCVCC電源を使って調整する時の保護用で実際の回路では
不要です。
>追補
その後、低い特定の周波数で発振気味になることの対策として回路図のL1(チョークコイル)を追加しました。
この部分は低周波信号の経路ですので4.7mHは大きな損失にはなりません。
回路図は更新しました。
チョークコイルは基板裏に付けましたが写真はそのままです。(大きな変化はありません。)
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回路基板 | 基板裏面 | ラジオ内部 | ラジオ外観 |
ケースの寸法が小さいので部品配置に苦労しました。
基板が簡単に取り外せてメンテナンスが簡単に出来る必要があります。
ローカル局3局(639KHz、882KHz1404KHz)が実用的に聴けます。
ただ、回路が小電力でスピーカーが超小型の為、大きな音は出ません。
レフレックスの為、若干、音質が悪いですが、ラジオとして聴くには問題ありません。
電源は単3電池1本で新品の時250mA程度流れます。
6Ωの定抵抗負荷の放電特性で放電停止時間は10時間程度です。(電池応用ハンドブック)
ただし、この時の放電停止電圧は0.9Vです。
このラジオは1.1V以下では音が小さくなるので連続使用時間は5時間程度と思われます。
前回のラジオは連続動作時間10時間を目標に作られたのですが電池の本数が1本になったので半分の
5時間になってしまいました。