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最近まで多数の電池管ラジオを製作し、ネタも切れてきたので、この内容に関しては打ち止めにしようと思っていました。
地域の雑用が増え、自由な時間が減った事もあり、電子工作の記事も更新のペースが鈍っています。
ある日、ジャンク箱にあった10φ×20cmのフェライト棒にコイルを巻いてバーアンテナを作ってみました。
バリコンは290pF+120pFの親子バリコンを対象としています。
巻き線は0.1mm×20本のリッツ線です。
バーアンテナが出来ると、どうしても動作を確認したくなります。
動作を確認する為にラジオを作ってみました。
アンテナの動作確認以外にも
・ 5極管コンバータの再現性の確認
・ 動作時間の記録更新
をテーマにしてみました。
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回路は以前製作したポータブルスーパーと殆ど同じです。
ただ、DC/DCコンバータは効率を上げる為にマイコン制御のPWMに変更しました。
調整中に6088のヒーターを焼損する事故が発生した為、コンバータに内蔵していた定電流回路をラジオの回路に
移しました。
定電流ダイオードは逆電圧を阻止せず導通状態になるので注意が必要です。
B電圧は50V耐圧のコンデンサーを使う事と消費電力を抑える為38V〜40Vに設定しています。
バーアンテナ
前述したように10φ×20cmのフェライト棒に0.1mm×20芯のリッツ線を巻きました。
最初、ハトロン紙で巻き枠を作りコイルの位置を調整出来るようにしてあります。
同調巻き線はインダクタンスが300uH位になるように巻いたので巻き数を記録していませんが55回程度だと思います。
二次巻き線は適当ですが65uH、25回程度だと思います。
バリコン
ラジオ年から購入した290pF+120pFの親子バリコンです。
OSCコイル
市販のトランジスタ用10mm角のものを使用しました。
巻き線は全て取り除きコアだけを使用します。
巻き線は0.06mmのUEWを使用しました。
最初に二次巻き線を30回巻きます。
その上に一次巻き線を同じ方向に巻きます。
巻き始めから30回でタップとします。
巻き終わりまでは回数ではなくインダクタンスで判断します。
外側のコアを外した状態で巻き始め−巻き終わりのインダクタンスが140uH位になればOKです。
IFT
これも市販の10mm角の物で無改造です。
3個共、黒色コア(出力用)で二次巻き線は使用していません。
低周波チョーク
ラジオ少年のBT−CH−9です。
出力トランス
ラジオ少年のBT−OUT−1Sです。
スピーカー
これもラジオ少年で購入したもので「小型スピーカー}という名称で販売されているものです。
ケース
ホームセンターで販売されていたパーツボックスです。
電池管のヒーターにB電圧を接触させてヒーターを焼損させたという話はよく聞きます。
十分注意していたはずですが、今回、初めて事故を起こしてしまいました。
損害は1球で済みましたが新品の6088を廃棄物にしてしまったショックは大きいです。
電源には定電流ダイオードを入れていたのですが勘違いをしていました。
B電源に150uFの電解コンデンサーを入れていたのです。
回路が完成し、真空管を装着する前に通電し、コネクタ部の電圧を計ってから電源スイッチを切り、1球目の真空管を装着した
時に事故は起こりました。
150uFのコンデンサに充電された電荷が残っていて、さらに足を入れ間違えたようです。
普段は光らない電池管のフィラメントが明るく点灯し、瞬間的に何が起こったか悟りました。
対策としてコンバータ内部にあった定電流ダイオードをラジオ側に移しました。
さらに150uFのコンデンサーを10UFに減らし放電用の抵抗をパラに入れました。
DC/DCコンバータはマイコンのPWMユニットを使用しています。
1.5Vではマイコンが動作しないので補助電源で3.3Vを発生しています。
効率は元々高いのですが二次巻き線の巻き数を微調整して、さらに効率を上げています。
回路図の巻き数は設計時の目安で、実際には巻き数を微調整しています。
コアに#43材を使用した場合、20KHz〜100KHzで効率が上がりますが、今回は25KHzにしています。
今回のDC/DCコンバータは効率85%を達成しています。
ただし、強烈な空中伝搬ノイズを発生するので厳重にシールドしています。
電源ライン経由のノイズは発振周波数が25KHzと可聴周波数以上であるので影響は少ないのですが、一応、電源側、
ラジオ側に大容量のコンデンサーを入れています。
/////////////////////////////////////////////// // 電池管ラジオB電源 global.h // // (1.5V電源) // // 2018/11/18 PIC12F1822 MikroC Ver4.60 // /////////////////////////////////////////////// #ifndef _GLOBAL_H #define _GLOBAL_H ///// 型の短縮名称 typedef unsigned char uchar; typedef unsigned int uint; typedef unsigned long ulong; ///// A/d typedef union{ int adw; char adb[2]; }ADDATA; extern ADDATA addata; extern int btvb; extern uchar adf; extern void ad_init(void); extern void bt_volt(void); #endif /////////////////////////////////////////////// // 電池管ラジオB電源 adconv.c // // (1.5V電源) // // 2018/11/18 PIC12F1822 MikroC Ver4.60 // /////////////////////////////////////////////// #include "global.h" ADDATA addata; int btvb; //電池電圧 uchar ad_cnt; //AD変換回数 uchar adf; //AD完了 uint adbuffb; //演算バッファ void ad_init(void){ ad_cnt = 0; adf = 0; adbuffb = 0; ANSELA = 0x1; //AN0 FVRCON = 0x82; //A/D REFF = 2.048 ADCON1 = 0x93; //右詰め、Fosc/8, FVR } int ad_conv(uchar ch){ ADCON0 = ch << 2; //ch set ADCON0.ADON = 1; //A/D使用 Delay_ms(1); ADCON0.GO = 1; //A/D START while(ADCON0.GO); addata.adb[0] = ADRESL; addata.adb[1] = ADRESH; return addata.adw; } void bt_volt(void){ adbuffb += ad_conv(0); ad_cnt++; if(ad_cnt == 32){ //32回の平均 btvb = 2 * (adbuffb >> 5); //2mVx分圧比/32 adbuffb = 0; ad_cnt = 0; adf = 1; } } /////////////////////////////////////////////// // 電池管ラジオB電源 radp1r54.c // // (1.5V電源) // // 2018/11/18 PIC12F1822 MikroC Ver4.60 // /////////////////////////////////////////////// // CLOCK 4MHz // Oscillator INTOSC, Watchdog controlled by SWDTEN bit, Power-up Timer ON, // MCLR Pin OFF, Code Protection OFF, Data Protection OFF, // Brown-out Reset ON, Clock Out OFF, Int/Ext Switchover OFF, // Fail-safe Clock Monitor OFF, F-Memory Self W-protection OFF, Pll OFF // Stack Of/Uf Reset ON, Brown-out Reset 2.5V, Debug OFF, LVP OFF #include "global.h" void main(){ uchar ledf = 0; uint _delay = 1; OSCCON = 0x6b; //内部 4MHz OPTION_REG = 0xf; //タイマー0関連ダミー APFCON = 0x3; //ALTERNATE CCP LATA = 0x0; //出力 OFF TRISA = 0x9; //RA0,RA3入力 WPUA = 0; //プルアップしない WDTCON = 0xf; //ウオッチドッグ128mS ad_init(); //AD init asm CLRWDT; //WDT CLR CCP1CON = 0x8c; //PWM ACTIVE H PR2 = 39; //サイクルタイム(39+1) x 1u = 40uS CCPR1L = 20; //デューティー 20 x 1uS をセット T2CON = 0x4; //T2 ON プリスケーラー無し PWM1CON = _delay; //ディレーをセット while(1){ asm CLRWDT; //WDT CLR bt_volt(); //電池電圧計測 if(adf){ if(btvb < 1000) ledf = ~ledf; //1V以下で点滅 else ledf = 0xff; //それ以上で連続点灯 adf = 0; } if(ledf) LATA.B2 = 1; //LED ON else LATA.B2 = 0; //LED OFF Delay_ms(20); } }
写真は製作したDC/DCコンバータです。
効率は高いのですがノイズは強烈です。
シールド箱に入れ厳重にシールドしないと使えません。
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製作したラジオ | ラジオ内部 |
当地のローカル局3局(639KHz、882KHz、1404KHz)を実用的な音量で聞くことが出来ます。
電池電圧が1V以下になると音量が実用的ではなくなります。
バーアンテナのゲインが大きいので特に高い周波数での選局が楽になりました。
DC/DCコンバータは高価な銅テープを何重にも巻いて密封されたシールド箱の中に入れられているので受信に対する
障害にはなりませんが高い方の周波数を選局すると微かにノイズが聞こえます。
5極管コンバータを使用したラジオは今回を含めて4台製作しましたが何れも安定した動作で、そこそこの感度があります。
ただ、1V6を超えるものではありません。
5極管コンバータの方が優秀であればメーカーも1V6を作ったりはしません。
1V6はラフに使っても動作しますし、それ自体にAGCも掛けられます。
5局管コンバータは発振が強すぎても弱すぎても駄目です。
スクリーン抵抗や結合コンデンサーの値に最適値があります。
OSCコイルの二次巻き線と初段のIFTの接合点とグラウンドの間に入っている7pFのコンデンサーを取り除くと感度が
大きく落ちます。
この事は最初に5極管コンバータを試した時に、たまたま発見したのですが、理由が判らず、それ以来、おまじないとして
付けています。
ただし、7pFが最適かどうかは試していません。
このラジオは電池電圧1.5Vの時、B電圧として38V程度の電圧が供給され3mA程度の電流が流れます。
電池電流は90mA位でした。
ヒーター電流の80mAと合わせて170mAの電池電流が流れます。
単1電池を使うと連続90時間程度の動作が期待できます。
これは終止電圧0.9Vのデータですので実用的には連続60時間程度と思われます。
1日8時間の間欠動作なら10日間程度使えるのではないかと思います。
いままでの記録が間欠使用で60時間でした。
この時の電池電流は255mAでしたので今回は、かなり減っています。