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 ゲルマニュームラジオ

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 ゲルマニュームラジオは電子工作のネタをUPしている多くの人が取り上げるテーマです。
 ラジオ関係の製作をテーマにしている人が最初に取り上げるテーマでもあります。
 私の場合、既に多数の電池管ラジオの記事を書きましたが、やっと、ここに来てゲルマニュームラジオを取り上げる事に なりました。
 実は今まで何度も試して全て失敗していたので記事が書けなかったのです。
 簡単な回路で性能を出すのは別の意味で難しいという事もありますが他に理由がありました。
 使い続けていたセラミックイヤホンの感度が非常に悪かったのです。
 このイヤホンはある程度増幅された音声信号では特に感度の低下は気が付きません。
 ゲルマニュームラジオのような微弱な音声信号では大きな差があります。
 この事に気付いたのは最近です。
 それでイヤホンを交換して再度挑戦してみました。
 勿論、イヤホン以外の本質的な難しさや電波の状態もあるので満足ではありませんが一応UPします。


 製作したラジオ

製作したラジオ バーアンテナ
製作したラジオバーアンテナ

 アルミ板の切れ端にジャンクのバリコンと10φ×140mmのバーアンテナを取り付けました。
 何れも自作ラジオをバラして取り外した再利用品です。
 ゲルマラジオにしては立派なバーアンテナですが、これだけでは全く聞こえず電灯線アンテナが必需です。
 同調コイルに直接、電灯線アンテナや検波ダイオードを接続すると分離が悪くなり、同調周波数が大きく 下がるので同調コイルの両端に検波コイルとアンテナコイルを巻きました。  これでも高い方は1550KHz程度しか同調しません。
 バリコンはAMが200pFと90pFの2連、FMが25pF×3の5セクションのものですが 200pFのみ使っています。
 このバリコンは問題有りで×印を付けてあったのですが、何の不具合か忘れてしまいました。
 気分的に1m程度のアース線を付けています。


 回路図

回路図

 回路は極めて簡単で説明の必要はありません。
 上の項目で説明したようにアンテナコイルと検波コイルは別に巻きました。
 同調コイルはディップメーターで周波数を確認しながら一重に丁寧に巻きました。
 アンテナコイルと検波コイルはスペースの関係で雑に重ね巻きし、巻き数は適当です。
 これらの巻き数を吟味すれば性能は上がると思います。
 倍電圧検波は効果がありませんでした。
 ダイオードは1N34A、1N60、ロシア製D311を試してみました。
 1N34Aが僅かに音が小さく1N60とD311は同等です。
 ある定電流値(正確には計っていない)に於ける順方向の電圧降下は1N34Aが0.172V、1N60が0.134V、 D311が0.108Vでした。
 D311は電圧降下が小さいですが大した効果はありませんでした。


 製作結果

 通常のラジオでは十分なサイズのバーアンテナが付いていますが、これだけでは全く聞こえません。
 電灯線アンテナを接続してやっと聞こえるようになります。
 639KHzと882KHzは実用的な音量で明確に聴けますが1404KHzは全く聴けません。
 試しにラジオ少年から購入したループアンテナをゲルマニュームラジオにしてみたところ同じ傾向に ありました。

ループアンテナ

 このループアンテナは対角40cmです。
 単体(電灯線アンテナ無し)で639KHzと882KHzを実用的に聴くことが出来ます。
 やはり1404KHzは聞こえません。(かすかに受信の気配がすることがあります。)
 ゲルマニュームラジオが高い周波数に大して感度が悪いか電波自体が弱いか、どちらかです。


 送信所比較

 出力
 639KHz、882KHz、1404KHz 全て10KWで同じです。

 直線距離
 639KHzはNHK静岡第二、882KHzはNHK静岡第一で同じ場所にあります。
 直線距離は自宅から16Km程度です。
 1404KHzはSBSラジオで直線距離は13Km程度と思われます。
 これだけですと1404KHzの方が有利の様に思えますが実は、ほぼ中間地点に450m〜500mの山があります。
 1404KHzは山に近いので山頂を見る仰角が高くなります。
 これが電波が伝わりにくい原因の1つではないでしょうか?

 アンテナの高さ
 1404KHzの送信所アンテナの高さは102mとのことです。
 639KHzと882KHzのアンテナの高さは約140mです。
 これも1404KHzの電波が弱い原因かもしれません。

 周波数の差
 882KHzと1404KHzで伝搬に差があるかどうかは理解していません。


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