写真のアナログテスターは三和のJP−5Dというものです。
1970年頃、購入しましたが、いまだに現役です。
価格は忘れましたが、それほど高級機種では、ありませんでした。
現在は安くて高機能なデジタルマルチメーターが多数売られていて、こちらも便利に使えます。
しかし、ダイオードやトランジスタの極性、足の位置、簡単なチェックは、アナログテスターが使い易いです。
テスターで抵抗値を測定すれば、ダイオードの極性チェックや良否の判断が出来ます。
発光ダイオードの場合、順方向に電流を流せば、点灯させることが出来ます。
JP−5Dの電源は単三2本の3Vで、青色の発光ダイオードも点灯します。
JP−5Dの場合、電圧、電流測定の時は、当然、黒色のリード線が−側になります。
しかし、抵抗測定の時は黒色リードから赤色リードに向かって電流が流れます。
つまり、黒色リードが+極となるので、覚えておく必要があります。
私の場合、長年の慣れで間違える事はありませんが、慣れない人は間違えるかも知れません。
尚、全てのアナログテスターがこのような極性になっているかどうかは知りません。
事前に調べておけば良いだけの話です。
又、JP−5Dの場合、10KΩ測定レンジにしてリードを短絡し、メーターをフルスケールまで振ると25mA程度、
電流が流れます。
自分のテスターの各々抵抗測定レンジで、どのくらい電流が流れるか知っておく必要があります。
電流を、あまり流せない試料をテストするときは、出来るだけ、高抵抗レンジにしておきます。
トランジスターを接合だけでモデル化した場合、上図のようになります。
(ダイオードを図のように接続すればトランジスターが出来る訳ではありません。)
ただ、この図ではコレクタとエミッターの区別がつきません。
しかし、我々が一般的に使うトランジスターでは3本足の中央がコレクタになっているので、区別出来ます。
極めて少数ですが、一部の高周波用トランジスタでは配列の異なる品種がありますので、これらを実装するときは、予め認識して
おく必要があります。
ゲートに制御電圧が加わっていない状態のチャンネル(ドレイン ソース間)は非導通ですが、図のようにダイオードが寄生
している為、テスターで導通があります。
ゲートとドレイン間、ゲートとソース間はコンデンサーになっていて、瞬間的に充電電流が流れる場合があります。
連続的に導通状態になることはありません。
ゲートに電荷が溜まっていると、短時間、ドレイン ソース間が導通する事があります。(ダイオードと逆方向でも)
ただし、連続的に導通するのは、ダイオードの順方向だけです。
ドレインは3本足の中央ですので、テスターで足の位置が判ります。