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 メーカー製充電器のトラブル

大部、以前の話ですが

 私は、このホームページで充電器の製作記事をいくつかUPしています。
 充電器の製作は趣味で製作したのではなく必要に迫られて製作したものです。
 写真撮影にストロボを使うのですが、多くのストロボは電源に単3電池を4本使用します。
 単3アルカリ電池の消費が多く、勿体ないのでニッケル水素電池を使用することにしました。
 当然、充電器が必要となるのですが市販品で間に合えば、わざわざ作ったりしません。
 有名メーカーの充電器を購入しました。


購入した充電器

購入した充電器

 購入した充電器は小型軽量で単3、単4兼用で非常に便利に思えました。
 早速、使用してみたのですが問題が発生しました。
 4本同時に充電すると1〜2本、充電が不十分な電池があるのです。
 これをストロボに装着すると発光回数は充電が不十分な電池が支配的になり、満足に使えません。
 充電完了ランプは1個だけなので、1本1本チェックしていないようです。
 それで電池1本1本の充電状態を監視する充電器を製作することにしました。


製作した充電器

製作した充電器

 写真は製作した充電器です。(大部、以前の製作です。)
 類似の物は何台か製作していますが、製作記事は別の頁にUPしています。
 大きく重いのですが、やっと、まともに充電出来るようになりました。
 充電開始電圧、充電中の最大電圧、充電終了時の電圧、充電時間は電池毎に記録し、充電完了後RS232C回線でパソコンに 表示することが出来ます。


新たな用途

電池管ラジオ

 その後、電池管ラジオを製作するようになりました。
 私の場合、単に製作するだけでなく、製作したラジオで放送を毎日聴いています。
 単3電池2本で15時間程度、動作します。
 4本100円の電池で2日間は聴けるのでランニングコストは高くないのですが、さらにコストを下げる為、ラジオ専用の ニッケル水素電池を購入しました。
 購入した電池は1950mAHエネループで、充電回数は公称2000回程度ですが、実際には350回程度という記事が あります。
 仮に350回としても4本パックを2本ずつ使えば2年間程度使えるはずです。
 充電器は自作のものを使っても良かったのですが、3.5時間充電器付きの4本パックを購入しました。
 1本毎の充電チェックとか、継ぎ足し充電可とかの機能が目に付き、同じパナソニック製ですので、どれだけ進歩したか 見たかったという事もあります。
 最初の3ヶ月位は1本毎のバラツキもなく快適に使えました。


再びトラブル

新しい充電器

 上の写真が電池4本パックに付属していた充電器です。
 この充電器は通電開始時に2秒間、緑色のLEDが点滅します。
 この点滅が止まらなくなってしまったのです。
 説明書で「点滅を続ける」という項目を見ると。
・接触不良
・乾電池を充電
・室温0℃〜35℃以外
・充電完了した電池を再充電
・電池の劣化
 原因として考えられると書かれています。
 上記の項目で電池の劣化以外は考えられません。
 電池の劣化としても充電回数は50回以下です。
 電池、充電器共パナソニックですので相性の問題も無いはずです。


再度、自作充電器

 兎に角、購入した充電器では4本共、全く充電出来なくなりました。
 試しに自作の充電器を使ってみました。
 自作の充電器では問題なく充電できます。

充電状況

 上の写真は自作の充電器専用ターミナルアプリです。
 充電結果を読み取る事が出来ます。
 2行目と3行目に数値がありますが電池ボックスの2本目と3本目に電池が装着されていたことを示します。
 自作の充電器は最初の短時間は無条件に定電流充電します。
 正常な電池であれば電圧は1.2V位には直ぐ上がるので電池有りとして充電を続けます。
 電圧が異常に高かったり、低かったりした場合、充電は終了します。
 1本目と4本目は電池が装着されていないので短時間の充電で電圧が上がらず、充電は行われず、データは0です。
 写真のデータは自作の充電器に変更してから3回目位の充電結果ですが私はデータは正常と判断しています。
 1列目のデータは短期間の強制充電後の初期電圧です。
 2列目のデータは充電時の最高電圧です。
 3列目のデータは終了判断時の電池電圧です。
 この電圧は最高電圧に等しいか少し低い値です。
 ニッケル水素電池は充電末期で電圧が少し下がる場合があります。(特に大電流で充電した場合)
 自作充電器は1本当たり600mAで充電しています。
 電池電圧を計測するときは充電を停止しますのでデューティーは100%より低くなります
 充電中に電圧を計測すると結構高い電圧が出ます。
 充電を止めないで計測すると、さらに数十mV高くなります。
 4列目のデータは充電時間(分単位)です。
 2本共4時間程度充電していますが、妥当な時間だと思います。
 自作充電器の終了判断は充電による電圧上昇の変化が鈍った、変化しなくなった、又は逆に下がった等を検出して判断して います。
 安全装置として「最大電圧の上限」、「最大充電時間」を設定しています。


原因は?

 電池は自作の充電器で充電出来て放電時間が短くなった感じもしません。
 となるとメーカー製充電器の故障でしょうか?
 純正の電池と充電器の組み合わせですので使用方法には問題ありません。
 特に過放電をした記憶もありません。
 最初に電池のチェックをしているようですが、この方法がシビア過ぎるのではないでしょうか。
 私が偶々、不良品に当たったという可能性もあります。
 私は自作の充電器を使えたから良かったのですが、一般の人は電池か場合により充電器を買い直さなければなりません。
 説明書のトラブルチェックを見れば電池の劣化ということになるので、電池を買わせる策略?でしょうか。


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