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 周波数特性測定装置

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 PIC関連の書籍を出している後閑哲也氏の製作記事に周波数特性計測装置があったので作ってみたくなりました。
 秋月のDDS(ダイレクトデジタルシンセサイザー)キットと対数アンプAD8307を使うのは真似ました。
 ただし、CPUにM16Cを使った関係で、ハードウエア、ソフトウエアはオリジナルです。
 また、手動で周波数を設定する場合にロータリーエンコーダを使用せず、プッシュスイッチで入力するようにしました。
 パソコン側のソフトも同様にVB6.0を使用して作成しましたが、こちらもオリジナルです。
 その後、パソコン側のソフトは、ビジュアルC++6.0で作り直しました。



装置正面 装置内部 装置背面 計測例
装置正面装置内部装置背面計測例

装置正面

 出力は2CHのRCAジャックと1CHのBNCコネクタに分配されます。
 入力はRCAジャックで、独立した2CHがあります。
 通常はパソコンでコントロールしますが、単独でも使用出来、この場合は内部のシリアルROMに結果を書き込みます。
 ただし、周波数の区切り方は単独のときとパソコン使用のときで異なります。
 単独使用の時は、10〜99の倍数で区切ります。
 この時スイープ範囲は10Hz〜9.9MHzでサンプリング件数は540です。
 パソコン使用の時は10の(1+0.01×N)乗(Nは0〜600)で区切ります。
 この時スイープ範囲は10Hz〜10MHzで、サンプリング件数は601です。
 また、単独使用の時は単に正弦波発振器としても使用出来ます。
 この時は10Hz〜16MHzまで1Hzステップで周波数を設定できます。
 周波数の設定は押しボタンスイッチで数値をアップダウンし、上位から2桁ずつ入力します。
 また、スナップスイッチで出力を一時的にオンオフできます。
 液晶表示器は単独使用の時の操作の補助とサンプリング結果の読み出しに使用します。


装置内部

 マザーボードの上に3枚の基板が装着されています。
 左側はM16C CPU基板、中央上が秋月のDDS基板、中央下が対数アンプ、右端は電源部です。
 マザーボードにはシリアルROMや出力アンプが実装されています。

 CPU基板はオークス電子のものです。
 このCPUはチップ内にRAMが10Kバイト有り、ワンチップモードではポートが余る程使えます。
 付属の開発ツールと合わせて使い易いユニットです。

 秋月のDDSキットは使用する周波数に合わせたローパスフィルターを取り付ける必要があります。
 付属の1uHのインダクタと100pFのコンデンサーで、100Ω、カットオフ16MHzの定K型としました。
 実際には設計値の1.5倍位の遮断周波数となるようです。

 対数アンプはユニバーサル基板に組んでいますが、半田面を絶縁した銅テープで覆っています。
 AD8307は、ばらつきが大きく、CH毎に回路定数やソフトの計算式も変える事になってしまいました。


装置背面

 裏パネルのDSUB9ピンはパソコンと通信する為のRS232Cポートです。
 正面パネル裏に出力レベル調整用のVR、入出力ジャックやスイッチ、液晶表示器の配線が見えます。


計測例

 特に計測という訳ではないですが、装置自体の周波数特性をプロットしてみました。
 低周波でレベルが変動していますが、低周波では波形の制定時間が大きくなる為です。
 低周波の時だけ時間を掛けて計測すれば良いのですが、面倒なので全て一定時間でスイープしています。


ビジュアルCで作り直しました。

 パソコン側のソフトは、最初、比較的、簡単にソフトが作れる、ビジュアルベーシック(VB6.0)で作成しました。
 動作上、特に問題は無かったのですが、個人的にVBを使わなくなったので、今後のメンテナンスの為、 ビジュアルC++6.0(VC6.0SDK)で書き直しました。
 VCは私の能力では結構、大変です。
 VBのようにグラフィックの使えるコントロールがないので、親ウインドウにグラフィック専用の子ウインドウを 作って張り付けています。
 計測したデータはファイルとして読み書き出来るようになっていて、グラフの印刷も出来ます。
 計測画面を実寸に拡大表示すると、アプリケーション画面が出たように錯覚しますが、単なる画像ですので×ボタンを  押しても、拡大画面は閉じません。
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