ここではラジオ調整用の小物としてシグナルインジェクターとシグナルトレーサーを紹介します。
ラジオの信号経路にプローブを当て、どの部分が動作しているか判断するもので、回路は低周波発振器です。
簡単な回路ですので特にケースには入れていませんが持ったとき半田面がチクチクするので厚手の両面テープを貼り付けて
います。
導電体に接触させて回路をショートさせる心配もありません。
真空管ラジオで使用する場合、C3には高耐圧のコンデンサーを使用します。
私の場合、電池管ですので100V耐圧で十分です。
信号は低周波ですがプローブをアンテナコイルに触れれば出力まで通ります。
従って出力側から追えば回路のどの部分まで動作しているか確認出来ます。
信号をセラミックイヤホンで聴くだけの簡単な回路です。
スイッチで高周波信号と低周波信号を切り換えます。
高周波信号の場合、ゲルマニュームダイオード検波します。
例えば1V6の1番ピンにプローブを当てればゲルマニュームラジオ程度の音声が聞こえます。
信号の増幅はしていないので音声は小さいのですが放送の内容を聞き取る訳ではないので十分です。
信号は入力側(高周波側)から追います。
電池管ラジオのトラッキング調整をするとき周波数カウンタは必需品です。
私は計測周波数の455KHz低い周波数を表示する周波数カウンタを自作して使用しています。
(製作記事が別の頁にUPされています。)
1R5や1V6等の変換管を使用した場合はOSCコイルの二次巻き線にプローブを当てれば容易に周波数を計測出来ます。
しかしながら上の回路図のような5極管コンバータは発振が弱く、インピーダンスが高いのでカウンターの入力容量(10pF)
が回路動作に影響を与えてしまいます。
従って回路図では直列に2pFのコンデンサーを入れて影響を軽減しています。
反面、周波数カウンターの感度は大きく落ちます。
従って製作したラジオによっては周波数が表示されない場合(特に低い周波数)があります。
下図のようなバッファアンプを製作し問題を解決しています。
結合コンデンサーの2pFを最大10pF程度に増やしたり電源電圧を3〜5Vに上げて負荷を調整すれば感度をさらに
上げる事が可能とは思いますが、現状で目的は達しています。
現状では2pFが2個直列に接続される形になります。(1pFで結合される)