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拾ったセッコク |
ずっと以前に「台風の後に杉の木の下に行くとセッコクが落ちている。」という記事を目にしました。
ありそうな事なので実際に行ってみました。
たまたま行った場所は標高500m位の山の山頂近くの杉の老大樹です。
見ると、たくさんの枝が折れて落ちていました。
探すと、何本かの枝にセッコクが着生していました。
着生している枝には、全て、植物癌のような瘤がありました。
このセッコクは、現在、家の庭木に着生して、毎年ピンクの花を咲かせています。
別の場所では、たくさんのムカデランを拾いました。
場所は岸壁の下ですが、岩に着いていたものか、近くの木に着いていたかは判りません。
このムカデランは石付けにしましたが、今では石を覆い尽くしています。(ギャラリー2参照)
採取直後 | 最近の花 | 最近の株 |
10年以上前、車で西伊豆の山道を走行中、道脇の林の方に何かの花が咲いているのが見えました。
その時は、花ニラ(野菜の花ニラではない)だと思いましたが、近寄ってみると雪割草でした。
私は雪割草を栽培した事が無かったのですが、静岡県内にも仲間の三角草が自生しているということは知っていました。
ただし、殆ど白花で濃色花は無いと聞いていました。
伊豆にも色花が自生するのか、誰かが植えたのか確認したくなりました。
普段、こういう物を採取する事はないのですが、木の根本に何株かあったので、1株だけ頂き、他は残しておきました。
1枚目の写真が採取直後の花です、色がピンクに見えますが、実際は青紫色で、弱い吹き掛け絞りがあります。
雪割草は専門外で、栽培の仕方が判らず、何年か後に枯らしてしまいましたが、たまたま自家受粉した子苗が残りました。
この子苗も花を付ける様になりましたが、セルフ交配では劣性遺伝となり、半数は白花、残りも殆ど薄いピンクでした。
1株だけ親と同じ花を咲かせたので、これを作り続けています。
2枚目の写真は最近の花で、多少、形が良くなってきました。
3枚目の写真は現在の株の様子で、かなり力が付き、翌年まで葉が残ります。
栽培してみて判った事は以下の2点
・1年中、暗い場所に置いても花を付ける。
・水をやりすぎても根腐れしないが、乾かすと、すぐ根が腐る。
これを機会に雪割草を始めようという気は全く無いですが、斑入り葉、色花の2芸品だったら、もう1鉢位あっても
良いとは思います。
何年か後に再び採取地を通ったので、残した株がどうなったか見てみましたが、全く残っていませんでした。
謎も、まだ解けていません。
タンバールレンズ | フラワーパーク | カラジューム |
昔の写真レンズは性能が悪いので、今のレンズの様にシャープに写りません。
しかし、出来上がった写真を見ると、何となく、なつかしさと暖かみを感じます。
1枚目の写真は今回紹介するタンバール90mmF2.2で、装着したカメラはライカVGです。
タンバール90mmは1935年〜1942年に製造され、製造本数は約3000本で、非常に少ないです。
2枚目、3枚目の写真はタンバールで写したもので、浜松フラワーパークの花壇と温室内の展示品です。
ライカVF | ライカTF | ライカIF | ライカM6 | 変換アダプター |
ライカVFは1950年から1957年まで、L型ライカとしては最も多い18万台が製造されました。
ズミタール50mmF2は1939年から1955年まで17万本が製造され、ライカのレンズとしては数が多いです。
ライカTFは1951年から1956年まで約1万7千台されました。
ライカTFは特殊な用途に使用され、ファインダーがありません。
一般撮影を行うには別売のファインダーを装着する必要があります。
装着したのは35mm用の純正ファインダーとズマロン35mmF3.5です。
ズマロン35mmF3.5は1946年から1960年まで約8万本製造された数の多いレンズです。
1954年に、それまでのL型に変わるM型のライカが発売されました。
それまでのスクリューマウントを止め、バヨネットマウントが採用されました。
この際、フランジバック(マウントからフィルム面まで距離)は0.5mm長く設計されました。
この為、0.5mm厚のマウント変換アダプターを使えば、以前のL型レンズが装着出来ます。
カメラは比較的新しいM6でTTL露出計が内蔵されています。
ズマロン28mmF5.6は1955年から1963年まで6228本製造された数の少ないレンズです。
M6には28mmのファインダーフレームが内蔵されているので便利です。
ズマロン35mm | ズマロン28mm |
最初の写真は花菖蒲園、次の写真は山梨県の上九一色村での山桜です。
ズミクロン50mm | 収納時 | エルマー50mm | 収納時 |
ライカマウントの標準レンズは長期間、製造された為、種類が多いです。
ライカマウントの標準レンズの多くは撮影時に引き出し、携帯時には押し込んで収納するようになっています。
このタイプのレンズは沈胴レンズと呼ばれ、メカニカルで美しいと思います。
ズミクロン50mmF2は約60000本、製造された名レンズです。
エルマー50mmF2.8は最後の沈胴レンズで、約28000本製造されました。
収納した時、レンズの後端が突き出ますが、カメラボディー内に収まるので問題ありません。
マミヤRB67 | セコール65mm | セコール250mm | セコール65mm | セコールマクロ140mm |
マミヤRB67は6×7版の一眼レフで、大きさを比較する為に横に置いたニコンF2が小さく見えます。
フィルムバックが交換でき、さらに90度回転できるのでカメラを固定したまま縦位置、横位置が変換可能です。
好きなときにネガフィルム、ポジフィルム、ポラロイドフィルムに交換出来るのは便利でした。
レンズの繰り出しはヘリコイドでは無く蛇腹で行います。(ただしアオリは出来ません。)
シャッターはレンズ毎に内蔵され、シャッターのチャージとフィルムの巻き上げは別々に行わなければなりません。
機構上、安全装置が多く、操作ミスでシャッターが押せなくて、焦ることがあります。
最初は操作にとまどいますが、慣れてしまえば非常に使い易く、しかも値段が非常に安かったと記憶しています。
欠点と言えば、やはり大きく重い事で、持ち歩くには体力が必要です。
長所、短所、色々ありますが、構造的にユニークで名機の一つに挙げて良いと思います。
続く4枚の写真はRB67で移したものです。
白樺林、紅葉、彼岸花(ポラロイド タイプ88フィルム)、ザクロ(ポラロイド タイプ88フィルム)です。
ミノックスBL | ミノックスBL一式 | 国産フィルム |
大きなカメラの次は小さなカメラです。
ミノックスは1938年ラトビアの首都リガで誕生しました。
当時は輸出されて、各国の軍隊やスパイに使用されたという話しを聞きます。
大戦後、ラトビアはソ連に占領され、工場は閉鎖されましたが、技術者が西ドイツに逃れ、生産が再開されました。
BLは1972年〜1973年に約18000台製造された最後の機械シャッターカメラです。
生産台数の少ないモデルで、中古市場では高価に取引されています。
私は購入して直ぐにオーバーホールに出して、露出計の調整等をしてもらいました。
残念ながら、一度も撮影した事がありませんが、精密で、眺めるだけでも高級感が漂います。
ケース、皮ケース、チェーン、説明書の一式が揃っています。
チェーンは携帯の為と、最短撮影距離(20cm)を計測するスケールの役割があります。
フィルムは特殊なマガジンに詰められています。
以前は国産のフィルムが販売されていましたが、現在も売られているかは知りません。
接写レンズ | ベローズ | サギゴケ | ニガナ |
4本の接写レンズは右側3本がニコン用マイクロニッコールで右から200mm、105mm、55mmです。
この中では105mmが最も使い易く、使用頻度が多いです。
左端のレンズはRB67用の140mmマクロで、35mmカメラに換算すると70mm位のレンズの画角に相当します。
ベローズ(蛇腹)はレンズの繰り出し量が大きく取れ、対象を拡大して撮影する事が出来ます。
もう一つ、アオリ(光軸を傾けたり平行移動したりする。)が出来るので、接写した時の画像の歪みが補正出来ます。
ベローズを使用したときは被写体までの距離が近いので、通常のストロボでは照明が困難です。
この様な時は接写用のリングストロボをレンズの先端に取り付けます。
柔らかな光で強い影は出ませんが、被写体に光沢があると、リング状の反射が出ます。
続く2枚の写真はベローズとリングストロボを使用して写した雑草の花で、花の直径は5〜10mm位のものです。
この写真は大分以前に写したもので、最近ではベローズがボロボロになって再現不可能かもしれません。
以前は、色々なカメラで写真を写すのが趣味でしたが最近は殆ど写真を写さなくなりました。
ホームページに写真を載せる為にデジタルカメラを使う程度です。
フィルムを使うカメラはコレクションとなりました。
ここでは、カメラを収集、保管するときの注意点を挙げてみます。
*** 電子シャッターのカメラには固有の寿命がある
機構部品は酷使すると消耗し、この意味では寿命が短いと言えます。
その点、電子回路は短期間では消耗しません。
しかしながら、長期的に見ると使用頻度と無関係な寿命が存在します。
問題は、その時点で補修用の電子部品が手に入らないという事です。
半導体は常に新しいものが開発され、古いものは廃止されます。
50年前のライカは保存状態が良ければ、今から50年後でも動作します。
しかし、最新の高級カメラ(デジタルカメラを含む)は50年後は動作しない可能性があります。
最新の電子カメラは使い続けるには十分な寿命を持っていますが、コレクションには不向きです。
高級カメラも飾っておかないで使いましょう。
*** 乾燥庫に保管する
日本の気候は夏に高温多湿でレンズにカビが生えます。
私も購入して間もないレンズにカビが生え修理に出してカビを取ってもらった経験があります。
乾燥庫を購入し、やっとカビの恐怖から解放されました。
数多くのレンズを収納していますが、その後、カビは発生していませんので効果はあると思います。
*** 電池を入れたまま保管しない
最近は電池が無いと動かないカメラが多いですが、古い機械シャッターのカメラでも露出計に電池を使う物があります。
ストロボやモータードライブにも電池を使用します。
これらを電池をいれたまま保管すると、漏液して電池ケースや周辺部を腐食させてしまいます。
私も貴重なニコンF2用モータードライブのバッテリーケースを壊してしまいました。
特に、たまにしか使わない機材の電池は外して置きましょう。
*** 小物類をきちんと保管する
カメラには小物のアタッチメントがいろいろあります。
ライカですとフィルムスプール、マウントアダプター、外付けファインダー等。
ニコンF2ですとガンアダプター、フォーカシングスクリーン、交換ファインダー等があります。
レンズの裏蓋やボディーキャップ、レンズフード、フィルター類等は共通項目です。
これらは、置き場所が判らなくなって徐々に数が減っていきます。
保管場所を決めて、使用後は必ず、定まった場所に戻す様にします。
花には固有の色や香りがあります。
これは植物が受粉してもらう昆虫の種類の視覚や臭覚に合わせていると思われます。
なかには、特定の昆虫のメスに似た花を咲かせ、フェロモンを出してオスを騙して受粉させるものまであります。
鮮やかな花の色は、昼間しか判別できないので、日中に活動する昆虫を呼び寄せます。
夜間に最も目立つ色は白です。
従って、全てではありませんが、白い花の多くは夜行性の昆虫を呼び寄せると思われます。
花には、変異品種として「色変わり」があります。
最も多いのは、基本種が紅花の「白花」です。
蘭ではウチョウランが代表的なものです。
レンゲ畑を観察すると、同じ紅花でも色が濃い物から、白っぽいものまであり、その延長線上に純白花があります。
限りなく白に近い花は容易にみつかりますが、青軸の純白花は、ずっと少なくなります。
それでも、レンゲ畑を探せば一本や二本は必ず見つかるので、自然界での出現率はかなり高い方です。
黄色の花は、安定していて白花は、まず出ません。
黄花の雑草「カタバミ」は困るくらい庭に生えますが、白花どころか、色の濃淡も見たことがありません。
黄花から白花に変化する確率は天文学的に低くなりますが、絶対に出ないわけではありません。
以前、雑誌でガンセキラン(基本種は黄花)の白花が大珍品として紹介されていたのを見たことがあります。
ただし、唇弁の斑紋が抜けていなかったので純白花ではありませんが、珍品には違いありません。
珍品と言うのは自然界での出現率の意味であり、増殖されて出回れば珍しくはなくなります。
良い香りがするのは、蜜を集める蝶や蜂を引き寄せ、受粉してもらう為です。
しかしながら、なかには腐敗臭を好む蝿などを引き寄せる植物もあります。
よくしたもので、これらの悪臭を放つ花には見た目が美しいものは、まずありません。
蘭のなかでも、大島繻子蘭や八丈繻子蘭は目立たない小花を、びっしり着け、悪臭があります。
腐敗臭と薬品臭を混ぜ合わせたような独特の臭いを温室の中に充満させます。
棒蘭の花も悪臭があると言われていますが、私には感じ取る事が出来ません。
雑誌の記事に、ある植物の悪臭が判らないと書いていた人がいたので、感じる人と、感じない人がいるのだと思います。
納豆が臭いので食べないという人がいますが、私は納豆の臭いも判りません。
これは私の栽培ではありませんが、ティランジアという植物です。
ティランジアというのはグループの総称で、多くの品種があり、エアープランツなどと呼ばれています。
この植物は根が殆ど無く、葉から空気中の水分を吸収して成長します。
多くの品種の中には成長の早いもの、遅いもの、栽培容易なもの、困難なもの、いろいろあるようです。
写真のものは、普及品種と思われ、栽培容易で成長が早く、毎年花を咲かせます。
根がないのに、これだけの成長をするのは不思議です。